
ここのところ話題は、新型コロナウイルスで持ちきりですね。
皆さんや、周りの方々は大丈夫でしょうか?
新型コロナウイルスは飛沫感染と接触感染により、感染すると考えられていますね。
「周りの人から感染してしまわないように」
また、
「万が一感染してしまっても周りにうつしてしまわないように」
しっかりと対策をされていることと思います。
マスクやアルコール消毒など、予防するためにはいろいろな対策法がありますね。
今回は食生活という観点から、免疫力を高めて予防していく方法をご紹介したいと思います。
新型コロナウイルスだけではなく、インフルエンザや風邪などの予防にも繋がりますよ!
新型コロナウイルスについて
最初に少しだけ、新型コロナウイルスについて確認していきたいと思います。
新型コロナウイルスですが、「新型」と呼ばれているのが気になりますよね。
コロナウイルスは、人に感染するものに関しては、現在7種類が確認されています。
人に感染しないコロナウイルスもあるんですよ。
そして今問題になっているのが、2019年12月以降に爆発的に流行している新型コロナウイルス(正式名称:SARS-CoV2)です。
ウイルスに感染した場合の病名は、COVID-19(読み方はコーヴィッド19)。
また、他の6種類のうち4種類は、一般的な風邪の原因となるウイルスと言われています。
残りの2種類は2002年の冬から流行したSARSと、2012年から発生しているMERS。
参考:新型コロナウイルスに関するQ&A (厚生労働省HP)
コロナウイルスの中でも、重症化する可能性が大きい新型コロナやSARS、MERSが脅威となっているんですね。
普通の風邪とはどう違うのか
先ほど、一般的な風邪の原因となるコロナウイルスもあるということはお話しました。
では一般的な風邪と、新型コロナウイルスはどう違うのか?
実は、「8割の人は普通の風邪と同じ症状で、自然に治る」と言われています。
以下は、日本医事新報社からの引用です。
普通の風邪やインフルエンザあるいは急性胃腸炎は、発症から3〜4日目までが症状のピークで、その後改善傾向となるのが一般的で、COVID-19との違いは、症状が普通の風邪にそっくりであるものの、症状の経過期間が長いという点です。COVID-19は、その後、症状が1週間前後続き、約8割は自然に軽快して治癒し、約2割は肺炎を合併します。ただし、基礎疾患がある場合は、経過の早い段階で肺炎に至ることもあるため、要注意です。
【識者の眼】「新型コロナウイルス感染症:どうしていま、『風邪をひいたら自宅安静が大切』か」中山久仁子
さて、このように初期には診断が難しいので、一般の方にお伝えしたいことは、今後、感冒様症状がある時は「自分は、COVID-19かもしれない」と、慌てずに自覚しておくことが大事だということです。ほとんどのCOVID-19は軽い風邪症状で治りますし、特別な治療薬はありませんので、バランスの良い食事を摂り、しっかり休養して体力を高めておくことが大切です。もう一つ大切なことが、症状が軽い期間でも、他の人に感染をうつすということです。自分が肺炎にならないために、そして人にうつさないためには、風邪症状のある数日間は自宅でしっかり安静にして過ごしましょう。少しでも「風邪かな?」と思ったら、仕事はすぐに休みましょう。
こちらの記事にほとんど集約されていますね。
- 8割の方は軽い風邪で済む。
- 2割の方は、肺炎を合併する。
- ただし、もともと何らかの病気を患っている場合、すぐ肺炎になる可能性がある。
軽い風邪で済めば良いですが、肺炎になってしまうと大変です。
また現在では治療薬が無いため、軽い症状だと病院に行ってもほとんどすることが無いんですね。
感染を広げないための行動が一番重要になってきます。
新型コロナがここまで恐れられている理由
新型コロナウイルス関連の情報を見ない日は、全くと言っていいほどありません。
ここまで問題になっているのはなぜでしょうか。
一つは、重症化するということ。
WHOの分析によると、新型コロナウイルスに感染した場合の死亡率は3.4%
もちろん各国の環境や、免疫力の落ちている高齢者と健康な人など、様々な条件下で異なりますが、目安としての値です。
毎年冬に流行するインフルエンザの致死率が0.1%以下とされていることを考えると、明らかに高い致死率です。
もう一つが、ワクチンや治療薬が無いこと。
インフルエンザならワクチンやタミフルのような薬がありますが、現状では新型コロナウイルスにはありません。
自分で予防するしかない状況となっています。
薬局ではマスクや消毒用アルコールが売り切れていますね。
殆どの人がマスクを着用したり、手洗いうがい、アルコール消毒のといった予防をしています。
実はそれらの対策が副次的に、インフルエンザの流行を抑えることにも繫がっているようです。
悪質な商品やデマ情報について

新型コロナウイルスによる不安につけ込んだ悪質な商品に、消費者庁が警笛を鳴らしています。
「新型コロナウイルス予防に効果あり」等の広告表示に注意!!
— 消費者庁 (@caa_shohishacho) March 10, 2020
現時点で、健康食品等の商品については、効果を裏付ける根拠は認められていませんので御注意ください。手洗いなど、正しい予防を心掛けましょう。
URLhttps://t.co/Ng3iyhwI4r
健康食品の安全性・有効性情報https://t.co/cCH9vjcCCf pic.twitter.com/Ieos8vhKa7
効果のない商品を高値で買ってしまうというのは、金銭的に損をするだけで済みます。
しかし、物によっては健康を害する場合もあります。
また、コロナウイルスの予防に効果が確認されている特定の食品は、現時点で発見されていません。
例えば、納豆。
「茨城県に新型コロナの感染者がいないのは、みんな納豆を食べているからだ」というデマが広がっていますね。
売り切れている場所もあるようですが、納豆を食べたからと言って「新型コロナの対策になる」という根拠はまったくありません。
納豆は健康に良いイメージがあるので、そういったデマを信じてしまうのかもしれません。
実際に健康に良い面もあるのですが、
- 1パックあたり100kcalと高カロリー
- 痛風の原因になるプリン体を多く含む
- 血栓の原因になるビタミンKを多く含む
- 納豆菌が強すぎて、体質によってはお腹を壊す
など、摂取しすぎると体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
他の食品のデマも今後出てくるでしょう。
本当かどうか見分けるのは難しいかもしれませんが、騙されないように気をつけてください。
免疫力を高める食事について
長くなりましたが本題です。
これからご紹介するのは、免疫力を高めるための食事についてです。
先ほども書きましたが、「これを食べれば新型コロナにかからない!」なんてものはありません。
ですが、普段の生活の中で免疫力を高めておくことで、結果的に新型コロナやインフルエンザ、風邪などに備えることはできます。
免疫力が落ちていると、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
寝不足や仕事の疲れなどで調子が悪いとき、風邪を引いてしまって長引いた、なんて経験はありませんか?
予防のためにいろいろな対策をしていても、免疫力が落ちていて病気にかかってしまったら辛いですね。
その場で出来る予防だけでなく、普段の生活から免疫力を高めていきましょう。
免疫力を高めるために大切なのは、運動、食事、休息です。
今回は食事について説明したいと思います。
結論から言うと、「免疫力を高めるためには、腸内環境を整えよう」です。
ところで、老化によって免疫力が落ちるのはご存知だと思います。
実は、腸内に存在するたくさんの菌の中には、体の免疫力を高める性質を持った菌がいます。
しかしこれらの菌は、加齢とともに減ってしまうんです。
ビフィズス菌などの善玉菌が、どういう仕組みで免疫力を高めているのかはまだ解明されていないようです。
ですが、免疫力を高めてくれる効果があることは事実なので、腸内環境が良好な状態を維持することを心がけましょう。
では、どうすれば腸内環境が良くなるのか。
それは、規則正しい食事と栄養バランスの良い食事。
これらによって腸の動きが活発になり、腸内環境の改善に繋がります。
栄養バランスといっても何を食べれば良いのでしょうか。
腸に良いことがよく知られている発酵食品の他にも、食物繊維やタンパク質、亜鉛などのミネラル類、ポリフェノール類、各種ビタミン類などなど。
免疫力の強化につながる栄養素はたくさんあります。
それでは具体的な食品を紹介していきたいと思います。
その① 発酵食品
腸に良いといえば、まず発酵食品ですね。
ヨーグルトやチーズ、納豆、みそ、ぬか漬けやキムチなど、たくさんありますね。
共通して言えるのは、発酵食品に含まれる菌類は、加熱しすぎると死んでしまうという点。
逆に、冷やしすぎても菌の働きが弱まる場合もあります。
冷やして食べがちなヨーグルトは、食べる直前に常温からやけどをしない40℃程度まで温めて食べると菌の働きがよくなります。
納豆は、納豆菌以外にも食物繊維やかき混ぜることで増えるポリグルタミン酸や、レバンという成分も含まれています。
前述の通り、食べ過ぎは良くありません。
味噌も発酵食品です。
日本食には発酵食品がたくさんありますね。
味噌汁を作るとき、味噌を入れてから沸騰させてしまうと菌が死んでしまいます。
具材が煮えて、火を止めてから味噌を溶くようにしましょう。
その② きのこ類
しめじやしいたけ、えのきなどには、長ねぎに含まれるフルクタンのように免疫力を高める作用があります。
食物繊維の一種、βグルカンという成分です。
こちらは、加熱しても問題がないので、生のまま食べてお腹を壊さないようにしっかり調理しましょう。
βグルカンは、体内で消化されず、そのまま活動してくれるんです。
便通改善にも効果があると言われています。
また、しいたけは天日干しすることでビタミンDを生成することができます。
ちなみに人間も、日光浴をするとビタミンDを生成することができるんですよ。
最近の乾燥しいたけは機械で干されたものが多いので、食べる前に2〜3時間ほど天日干ししてあげましょう。
その③ 海藻類
昆布やメカブ、モズクなど海藻に含まれるネバネバ成分。
フコイダンという栄養素です。
海藻が自分自身を守るための成分と考えられています。
潮の満ち引きで海藻が海面上に露出したとき、乾燥を防ぐことができます。
また、細菌の侵食を防いだり、傷ついた自分を治癒する作用もあります。
そんなフコイダンですが、人間の健康にもいい影響を与える事が確認されています。
免疫力を向上させたり、胃腸を守る効果、アレルギー症状を緩和、血圧を下げる、などの効果があります。
その④ にんにく、玉ねぎ、長ねぎ
玉ねぎを切ったときに目にしみますよね。
にんにくや長ねぎにもふくまれるアリシンという成分。
別名、硫化アリルとも呼ばれます。
生で摂取することで、血流がアップし、免疫力を高めてくれます。
疲労や不眠に効果のあるビタミンB1と一緒に摂取することで、効率よく吸収することができます。
ビタミンB1は豚肉やカツオに多く含まれています。
他にも、長ねぎにはフルクタンという成分やイソアリインという成分が含まれています。
油と一緒に低温で焼くことで、免疫力を高める作用をしてくれますが、煮込んでしまうとほとんどの栄養素が死んでしまうので注意です。
にんにくには、アリシン以外にも疲労回復に効果のあるアホエンという栄養素を摂取することができます。
こちらも、ビタミンB1と一緒に摂取することで効率が良くなります。
食事だけでなく十分な睡眠や休息、適度な運動も大事
上記の栄養素以外にも、免疫力を上げる食品はたくさんあります。
大切なのは、いろいろな食品を摂ること。
腸内環境は人によって様々なので、特定の食品にこだわるのはあまりおすすめではありません。
また、運動や休息も大切ということもお伝えしました。
「健康に良いだろう」というイメージで言われているのではなく、きちんと根拠があります。
睡眠不足や運動不足は自立神経の乱れの原因になります。
そして、自立神経が乱れると、免疫力が下がってしまうんです。
なので適度な運動をして自立神経の乱れを防ぐことによって、免疫力が下がることも防ぎましょう、ということなんです。
また、ストレスによっても免疫力が下がります。
「病は気から」と言いますが、脳と免疫力には深いつながりがあることが以前から指摘されています。
大阪大学医学部の研究によると、阪神大震災の被災者に対して行った実験で「ストレスにより免疫力が低下する」という結果が出ています。
参考:「病は気から」の根拠を実験的に証明 (大阪大学 HP)
マスクや消毒用アルコールがどこに行っても売り切れていたり、楽しみにしていたライブの中止やテーマパークの休園、休校やテレワークの実施などの普段と違う環境。
ストレスが溜まる原因がいっぱいです。
ですが免疫力という観点では、あまりストレスを溜め込まずに、リラックスをして過ごす事が大切なようです。
WHOが新型コロナウイルスの状況から、「パンデミックである」と表明しました。
パンデミックとは、感染症の世界的な流行という意味です。
暖かくなると収まるインフルエンザと違い、いつまで続くか分かりません。
感染してしまわないように、食事・運動・休息をしっかり心がけて、自分を守りましょう!
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